諸橋主任研究員らの研究チームの学術論文が、このたび、『Asian Journal of Atmospheric Environment』誌に2024年9月2日に掲載されました。なお、同論文はオープンアクセス化されており、どなたでも自由に閲覧が可能です。
○発表雑誌:「Asian Journal of Atmospheric Environment」 Volume 18, article number 18(2024)
論文タイトル:Variations of dissolved trace elements in precipitation and stream water in Japanese forest area: additional evidence of changing air pollution in the region
著者:諸橋 将雪, 齋藤 辰善, 高橋 雅昭, 猪股 弥生, 中田 誠, 大野 正貴, 小瀬 知洋, 大泉 毅, 申 基澈, 陀安 一郎, 佐瀨 裕之
リンク:https://doi.org/10.1007/s44273-024-00040-1(外部サイトに移動します)
DOI:10.1007/s44273-024-00040-1(外部サイトに移動します)
新潟県新発田市の加治川集水域において、2014年4月から2018年3月までの4年間にわたって降水と河川水を採取し、溶存する微量元素と無機イオンの濃度変動を明らかにしました。同地点では、これまでの研究により、冬季には季節風によって硫酸イオンなどの沈着量が高くなることが知られていましたが、微量元素についても同様の傾向を示すことが判明しました。また、安定同位体比分析を活用した結果、同地点では越境大気汚染と局所汚染の影響を相互に受けている可能性が示唆されました。
本研究は、日本学術振興会科学研究費助成事業(JP18K11616、JP22H02401及びJP23K23666)、EANETプロジェクトファンド(2022-02、 2023-01及び2024-01)、及び総合地球環境学研究所の同位体環境学共同研究事業の支援を受けました。また、安定同位体比分析は環境省越境大気汚染・酸性雨長期モニタリングの一環として実施されました。