「The Fellowship for Building Leadership in Atmospheric Environment and Air Quality Management in East Asia(東アジアにおける大気環境及び大気質管理のためのリーダーシップ育成事業)」は東アジアの大気環境政策・研究をリードしていく行政官・研究者を育成するため、EANETネットワークセンター(アジア大気汚染研究センター)が、中国・上海の復旦大学(FDU)およびクリーン・エア・アジア(CAA)と協力して実施するフェローシッププログラムです。本プログラムは、EANET参加国、特に発展途上国の若手行政官や研究者の研究能力を強化することを目的としています。
EANET参加13カ国の参加者を対象としたこのプログラムは、月1回程度のオンライン会議と1か月の現地研修を通して、日中両国の指定されたスーパーバイザーと進捗状況の報告や議論を行いながら研究を進めました。現地セッションは、日本で2024年7月15日から7月27日まで、続いて中国で7月28日から8月10日まで開催されました。
今年はインドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、ロシアから5名の政府関係者と研究者が参加しました。ACAPのスーパーバイザーと研究員は、2週間にわたり集中的に研究討議を行いました。日本でのプログラム期間中、国立環境研究所名誉研究員でACAPサイエンスアドバイザーの秋元肇博士が「大気環境化学の過去と現在の課題」と題した講演を行い、EANETのスコープ拡大に関連する科学的洞察を共有し、また、EANETの今後の発展やフェローの貢献についても議論しました。
中国では復旦大学のMonitoring, Analysis, and Prediction of Air Quality (MAP-AQ) Aisan Office Shanghai及びIntegrated Research on Disaster Risk (IRDR) International Center of Excellence (ICoE) under Fudan University on Risk Interconnectivity and Governance on Weather/Climate Extremes Impact and Public Health (ICoE-RIG-WECEIPHE) で現地セッションが開催されました。フェローたちは復旦大学江湾キャンパスで開催された気候変動と関連リスクに関する国際サマースクールプログラムに参加しました。